今週は久しぶりに思いっきり日記を書きまくった。毎日1500字以上書いて、全4部作になってしまったけど、多くの人に読んでいただけたようで、感謝することしきりである。ところが、インターネットユーザーは、全てのページをチラリと見る(ブラウズ)だけだから、ブログに長文は適さないという指摘がある。最近の人気ページで見つけたこの記事では、そんな気まぐれな読者に読んでもらうためには箇条書きが良いと説いている。(→
他人の不幸は蜜の味: 「書くのが好きな人」のブログの落とし穴)確かに、同じく人気記事でもこのコラム指南のようなページは、よほどのことがない限り読みたくない。(→
コラム: 意見を述べるということ)このコラムでは、内容に到達する以前にほとんどのユーザーが回れ右をするだろう。意見を述べる以前の問題である。でも、長文でも読んでもらえる場合がある。よほどのことを作り出せばいいのだ。箇条書きは確かに読みやすいけど、基本的に情報しか伝えられない。読み手と書き手が本当にキモチヨクなるためには、やはり長文ではないだろうか。
まず見た目が見やすく整形されている。CSSで適度な行間を設定する、適度な幅で折り返すなどして、視覚的に読みやすくする工夫があげられる。新聞が細かくブロック分けされているのも、この読みやすくする工夫のひとつだ。僕の感覚では、文字は11~13px、ラインハイトは140~160%、幅は400~600px程度だと読みやすい。段落分けは、紙に書くときよりも多めにする。3~4で次の段落に移ったほうが“長文圧迫感”が減る。それでも長くなったら次のレベルの段落分け、つまり次の日に引いてしまうのも手だろう。『
マジでグリーンの人になった』シリーズでは、さらに本編を4つに分けた。
内容に関していえば、読むとトクをすること。これを言ってしまうと実も蓋もないんだけど、結局のところ中身が面白ければ読んでもらえる。ただし、オチまで読まないと全く面白くないのでは、やはり読まれずに終わってしまうかもしれない。長文を読むのは、時間がかかる。といってもせいぜいブログの長文なんて長くても4000字程度。5分や10分もあれば読める。それでもネット人は1分1秒1バイトでも無駄にしたくないものなので、常に「読んだらいいことがあるのか」と猜疑の目で見ている。「笑える」「泣ける」「勉強になる」など、何でもいいが、その長文を読めば読んだだけの「いいこと」がないと読みたくないのだ。極端な話、「記事内のキーワードを集めて送ったらもれなく500はてなポイント送信」とかやれば、沢山の人が読んでくれるだろう。
そこで、タイトルや冒頭部分に、読者をひきつけるための工夫が必要になってくる。ブログでは特に、タイトルバーに記事タイトルが表示されたり、はてなブックマークでクリップされたりする機会が多いので、タイトルは需要である。例えば、モテ・非モテの議論に参加したとして、「九十九式:最近思ったんだけど」とか「九十九式:Hedgehog's Dilemma」とかのタイトルより、「九十九式:だからオマエラはモテないのだ」「九十九式:あなたがモテない5つの理由」 とかのほうが、同じ内容でも、例えばソーシャルブックマークされたときのクリック率は格段に上がるはずである。あとは冒頭で昨日の日記の続きをダラダラ書いたり、挨拶が長すぎたりしないようにする。そもそも長文を読ませたいわけだから、余分なところは極力省くようにする。
最後に権威付けがなされていること。内容のところで、読むとトクをする、と書いたが、それがどういうトクなのか、本当にトクをするのかの保証がないとやっぱり読んでもらえない。それが信用、ある種の権威付けである。具体的には、はてなブックマークで多くの人がブックマークしている、有名サイトや、友人が面白いと言っている、そのサイトがいつもいい文章を書いていることを知っている、などである。
ちなみにここまで文章で約1200文字、大体原稿用紙3枚程度である。中文といったところだろうか。お昼休みにサクッと読むならこのくらいの分量が適切かと思われるのだが、いかがだろうか。