-------- AUTHOR: 宮本 TITLE: [diary] 犬がいなくなった日 BASENAME: post STATUS: Publish ALLOW COMMENTS: 1 CONVERT BREAKS: default ALLOW PINGS: 1 PRIMARY CATEGORY: 日記 CATEGORY: DATE: 9/30/2005 8:14:00 PERMALINK: http://type99-3.blogspot.com/2005/09/diary_30.html ----- BODY:
 犬なんて飼っても何もいいことない。みんなNintendogsにしときなよ。悪いことは言わないから。

 実際の犬はずっと子犬じゃない。自然界では幼児期は弱者なので、動物はすぐにおとなになる。犬の場合、1年で成犬になる。

 成犬になったら、そんなにころころじゃれ付いてこなくなるかもしれないし、日々の世話はいつしかタスク化する。雨の日も風の日も散歩にいくのは面倒になるかもしれない。

 どんなに大事にしても、大抵の場合はまず自分より早く寿命が来る。

 犬が老いるのは悲しい。足が弱る。目が見えなくなる。耳が遠くなって、息が臭くなる。飼い主のことだって分からなくなる。そのうち立てなくなって、水も飲めなくなって、糞尿垂れ流しで臭くなって、病院に連れて行ったら腎不全で手遅れになる。仕事帰りに電話が入って、急いで駆けつけたら小さい箱に入って動かなくなってる。

 犬の飼育には、そういうことも含まれる。そしたらこんな自己満足の日記を書かずにいられなくなる。



 昨晩、マロンが死んだ。死んだ犬はブログを読まないので、こんなところに書いても単なる自己満足で偽善かもしれない。でも、やっぱりこの場で言わせて欲しい。

 ありがとう。俺を選んでくれて。一度、野良でうろうろしてるところを見つけたけど、そのときはすぐ別れた。でもその後すぐに、サッカー場に親切な人に連れられてきた。

 ありがとう。親を説得してくれて。おまえが白くてあまりに可愛かったから、親も「捨てて来い」とは言えなかったんだと思う。

 ありがとう。なぐさめてくれて。小学校の頃、僕はいじめられていた。おまえが唯一の味方のように感じた。泣いてたら顔なめてくれた。

 ごめんね。「受験勉強忙しいから」とかいうフザケた理由で、日々の世話を親任せにした時期があった。浮いた時間で何してたかというと、ゲームボーイやってた。

 ありがとう。好きでいてくれて。孤立したときもあった。おまえだけは僕が学校から帰ると、しっぽが抜けて飛んでいきそうな勢いでぴこぴこ振りながら出迎えてくれた。

 ごめんね。そそうだのイタズラだので怒って。僕はあんなふうに強圧的におまえに当たるべきじゃなかった。

 ありがとう。元気でいてくれて。おまえは病気ひとつしないし、無駄に吠えないし、本当に手が掛からない子だった。

 ごめんね。散歩に連れて行くのが1日1回になって。しかも真夜中の2時とか3時とかに連れ出して。

 ありがとう。お母さんに叱られて家を飛び出したガキん頃、でも遠くへは行きたくなくて、でも家には戻れなくて、犬小屋にいれてくれて。あったかかった。

 ごめんね。たまに餌をあげるの忘れた。1日1回なのに。

 ごめんね。毎年マダニの薬もフィラリアの薬もやり始めるの遅れて。

 ごめんね。2年くらい前から「仕事で帰り遅いから」なんていうフザケた理由であまり散歩にいかなくなって。年々弱っていくおまえを見るのが忍びなかった。向き合えなかった。

 ごめんね。病院連れて行くの遅くなって。月曜日に倒れたときにすぐ連れて行けば、今週いっぱいくらいはもったのだろうか。

 ごめんね。なんか現実感がなくて、「日記に何て書こう」とか考えてた。

 ごめんね。死に目に会えなくて。病院からの電話を受けたときはもう電車の中だったけど、その前にもっと早く仕事整理して駅まで走ってれば間に合ったかもしれない。

 ごめんね。毛布に包まれて箱に入ったおまえが運ばれてきたとき、どうしていいのか分からなかった。

 ごめんね。病院では「犬が死んだくらいで大の大人が泣かないよな」とか考えてて。帰りにサンドイッチ食った。今さら泣いても遅いよな。

 ごめんね。こんな俺が飼い主で。

 ありがとう。こんな俺と一緒にいてくれて。

 ありがとう。おまえは最高のトモダチだった。

 ありがとう。なんか最後はごめんばっかりになっちゃったけど。

 ありがとう。

 ありがとう。

 ありがとう。

 本当にありがとう。大好きだった。
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